昨日の断熱材問題が解決です。僕がもっと前もって打合せを行い事前に再度確認をしなければイケナイ事項でした。断熱材の種類は多く、メーカーによっても細かい類別がされているので特に間違い安い材料です。今回のケースは「押出法ポリスチレンフォーム3種b」と「1種b」が間違って搬入されました。しかしあの状況で返品し現場をストップさせるわけにもいきませんし、屋根を葺いてから中から入れることも可能ですがそれにもリスクが大きすぎます。親方と工務店さんとの打合せにより現物を目違いの二枚重ねで入れることになったのですが本当に良かったのでしょうか…。
そもそも「3種b」と「1種b」では何が違うのかというと熱伝導率に理由があります。「1種b」は熱伝導率が0.04以下に対し、「3種b」は0.028以下。S邸の場合、断熱層は天井裏でとっているので屋根は断熱効果ではなく遮熱の効果を目的としています。ですが現場にいる僕は、この目的を履き違え、というか理解しておらず、「断熱材だから・・・えっと…」という按配で「断熱」の事しか頭にありませんでした。そもそものオオモトが間違っていたんです。
事務所に帰り一括。断熱性能や地域区分とかの話しではなく、あくまでも「遮熱」ですから単に断熱材の材厚に対する熱抵抗を調べれば良いことを学び、断熱材のカタログをチェックすると 、
R(㎡・K/W)=d(m)/л(W/m・K)
R=熱抵抗値
d=材料の厚さ
л=材料の熱伝導率
という熱抵抗値を求める式がでてきました。これコレと両者の値を代入すると…
《1種b二枚敷の場合》
(0.03×2)=R×0.04
0.04R=0.06
R=1.5
《3種b一枚敷の場合》
0.3=R×0.028
0.028R=0.03
R=1.07
という数字がでてきます。「熱抵抗値」は熱の伝わりにくさを示す数字なので値が大きい程熱を伝えにくいということになります。ということは「3種b」を一枚敷いた時よりも「1種b」を二枚敷いた時の方が1.4倍数値が大きいのでより遮熱性があるということになるんです!!3時間以上かかり親方に報告。「俺は2分でできた」と叱られやっとこokをもらいました。脳みそが沸騰しそうです。こんな超単純な計算なのにできなかった自分が恥ずかしい…